A型肝炎ワクチンについて解説(種類・費用・接種回数）

A型肝炎はA型肝炎ウイルス（HAV）に感染することで、肝臓に炎症がきる病気です。

日本国内では、2018年には1000人近い国内感染者が報告されています。

その主な原因が性行為です。

１．A型肝炎の感染経路

日本国内の主な感染経路は性行為です。

具体的には、オーラルセックス、肛門を舐める（ケツナメ、リミング）、肛門に触れた指・ペニスをなめる等の行為で感染します。

性行為の他には、糞便に汚染された食べ物や水を飲んだり、魚介類の生食による感染があります（経口感染）。

２．A型肝炎の症状

感染してから発症までの潜伏期間（感染してから症状が出るまでの期間）は2～6週間程度と言われています。

主な症状は次のとおりで、男女とも同じような症状が出ます。

乳幼児の場合は症状が軽いことが多いのですが、年齢が上がるにつれて重症化する傾向があります。

また、感染者の約1％程度ですが、劇症肝炎となり急性腎不全をきたすこともあります。

▲性行為後からHIV予防（PEP薬）

３．予防方法（ワクチンについて）

A型肝炎ウイルスの予防方法に、ワクチン接種ががあります。

当院では、A型肝炎ワクチンのほかに、A型肝炎とB型肝炎の両方を同時に予防できる▶A型・B型肝炎混合ワクチンもございます。

※当院ではいずれのワクチンも予約不要で接種可能です。お気軽にご来院ください。

※初回接種時のみ、医師の診察（診察料）が必要です。

（１）A型肝炎ワクチン（エイムゲン）

費用：1回あたり8,000円（税込）

接種回数：3回（0/1/6ヶ月）

初回接種後、１ヶ月後と６ヶ月後の合計３回接種することで約5年間は効果が持続します。その後は抗体価が下がるため、感染リスクがある場合は5～10年ごとの追加接種（1回）が推奨されています。

（２）A・B型肝炎混合ワクチン（Twinrix）

費用：1回あたり13,000円（税込）

接種回数：3回（0/1/6ヶ月）

初回接種後、1ヶ月後と6ヶ月後の合計3回接種で、A型肝炎とB型肝炎の両方に対して10～15年程度の抗体持続が期待できます。B型肝炎も性交渉によって感染する病気で、年間約10,000人の新規感染者がいると言われています。

４．検査・治療について

※当院ではA型肝炎の検査・治療は実施しておりませんので、提携の医療機関をご紹介いたします。

症状が出た場合、血液検査によって検査を行います。

治療については、安静にして経過観察するのが基本となります。Ａ型肝炎に対する治療薬はなく、自然治癒を待つことになりますが、検査数値が高い場合などは、入院して経過を観察することもあります。

急性の肝炎では肝臓の負担を軽減するために食事療法を行ったり、点滴などを行うことはありますが、あくまで対処療法が中心となります。

A型肝炎は症状が出てから回復するまで数週間から数ヶ月と、比較的長い期間を要しますが、ほとんどの場合は完全に治癒します。急性肝炎が劇症化する割合は1％程度と言われています。

５．当日接種可能・来院予約方法

近年日本では、性行為によるA型肝炎への感染が増加しています。

肛門性交やリミング等を行う場合は感染確率が高いため、A型肝炎の予防接種で予防しましょう。

当院では、予約無しでワクチンの接種が可能ですが、ご予約いただけるとスムーズにご案内できます。

また、来院前に不安なことがあればお気軽にチャットでご相談ください。

※お返事にお時間をいただくことがあります。

※治療内容の説明、性病の診断など、専門的なご説明はできません。（来院、又はオンライン診療をご利用ください）

こちらもどうぞ♪

▶ED薬について

▶AGA薬について

▶HIV予防内服　PrEP（プレップ）について

▶HPVワクチンについて

【参考文献】

▶ NIID国立感染症研究所　A型肝炎とは

▶ 厚生労働省　A型肝炎

▶ 厚生労働省検疫所FORTH　A型肝炎

▶ 米国CDC（Centers for Disease Control and Prevention)  Hepatitis A