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HIV感染が心配な方へ-感染確率と「陽性になったらどうなる?」-

公開日|2021.08.30

HIV感染の可能性がある場合、とても不安になりますよね。

今回は、HIV感染の心配がある方の不安が少しでも払拭できるよう、当院院長【エイズ治療・研究開発センター(ACC)勤務】がHIV感染症について解説します。

 

 

 

1.HIVとは?

HIVとは、ヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency Virus)のことで、ヒトに感染すると、免疫力を低下させてしまうウイルスです。

 

HIV=エイズと勘違いされることがありますが、HIVとエイズは違います。

エイズは、HIVに感染して免疫が低下して、23種類の病気(エイズ指標疾患)のどれかを発症した場合のことをいいます。

 

 

2.HIVの感染経路は?

主に、下記の3つがあります。

 

1)性行為による感染

2)注射針や針刺し事故

3)母子感染

 

1)性行為による感染

HIVは、感染した人の精液、膣内の液や血液等に存在します。

セックス・アナルセックス・オーラルセックス(クンニ・フェラチオ等)で感染することがあります。

 

2)注射針や針刺し事故

HIVを含む血液がついた注射針等を他の人が使用したり、医療従事者の針刺し事故等により感染する場合があります。

 

3)母子感染

妊婦検診の検査で母体にHIV陽性が出た場合、適切な治療をすることで、母子感染の確率は1%以下に抑えることができます。

具体的な処置方法としては、母親の抗ウイルス薬の内服、帝王切開による出産、ミルク授乳等ですが、産主治医の先生の指示に従ってください。

 

HIVは空気や水中等では生存できないウイルスであるため、浴場や回し飲み等では感染することはありません。

 

3.性行為でのHIV感染確率は?

男性と女性で感染(うつす・うつされる)確率が異なってきますし、濃厚接触の程度にもよります。

 

確率論でいえば、HIVに感染している女性が男性に感染させてしまう確率は約0.2%

割合としては、500回性交渉をしたら感染する可能性があるか無いか程度です。

 

HIVに感染している女性が男性側に感染させてしまう事例を考えてみましょう。

HIVは膣の中にも存在していますから、女性の膣内液が男性の尿道や性器の傷口に入った場合に感染します。しかしながら、その確率はとても低いです。

 

オーラルセックスも同様に、口の中に傷がついていなければ、相手の唾液を飲み込んだとしてもウイルスは胃酸で死滅するので、感染する可能性はほとんど無いといえます。しかし、男性側の口腔内に傷があった場合、可能性はゼロではありません。

 

一方、感染させてしまう確率が高いのは、HIVに感染している男性です。

HIVは、男性の精液や精子に多く含まれているので、コンドーム無しで射精した場合、膣の中にHIVが滞在することになります。

とはいえ、すぐにHIVに感染するわけではありません。

膣の中に性行為などで傷がついていた場合、ウイルスが体内に入り込み、感染してしまう場合があります。

 

特にアナルセックス(ペニスを肛門に挿入する行為)の場合、HIVの感染確率はかなり上がります

これは、肛門・直腸は傷がつきやすいため、傷口からウイルスが体内に入り込む確率が高いためです。

 

 

4.HIV検査の方法や受けられる時期は?

感染機会があった場合、まずは即日検査をおすすめしております。

当院で実施しているHIV即日検査は大変感度(精度)が高い検査で、30分程度で結果が分かります。(第4世代抗原抗体検査)

 

時期は、感染機会(HIV感染の可能性がある性行為をした日)から3-6週間後に検査可能です。

HIVが体内に入り、抗体(体内にある免疫細胞がHIVを排除するために働くタンパク質のこと)が上昇するまでに、約3週間~6週間程度かかるためです。

 

「HIVの初期症状(風邪のような症状)が出てとても不安です」という方がいらっしゃいますが、症状でHIVに感染しているかどうか判断するのは困難です。

そのため、感染が不安な場合、検査可能期間が経過していれば「検査しましょう」その一択です。

▶HIV即日検査について詳しくみる

 

当院では、定期的にHIVワンコイン検査を実施しています。

匿名で検査可能、クリニックの滞在時間10分で済む検査です。

検査のタイミングが合う方は、ぜひご利用いただければと思います。

▶HIVワンコイン検査について詳しくみる

 

 

5.まだ検査可能時期になっていない場合は?

感染機会から3週間経っていない場合は、検査しても陰性と出ることがほとんどですので、検査可能時期になるまで待つしかありません。

とはいえ、不安は募りますよね。そんな場合は、どうぞご来院ください。

様々な医学的な側面から、あなたの状況に応じたHIVの感染の可能性等についてお話いたします。ご相談いただくことで、心が軽くなることもあります。

 

また、感染機会から72時間以内に抗HIV薬の服用を開始することで、HIVへの感染リスクを大幅に下げることができるPEP(ペップ)という方法もあります

PEP療法をすべきかどうかも、ご自身の感染可能性を踏まえてご相談に乗りますので、まずはお気軽にご来院いただければと思います。(オンライン診療も可)

▶PEP療法について詳しくみる

 

 

6.HIVの偽陽性とは?

「(他院等で)HIV陽性が出てしまいました・・・」

と泣きながら来院される方がいらっしゃいます。

本当に陽性の場合もありますが、中には偽陽性といって、HIV感染はしていないのにHIVの陽性反応が出てしまう場合があります。

一体どういうことなのでしょうか?

 

通常、HIV検査(抗体検査)は体内にある免疫細胞がHIV排除するために働くタンパク質の有無を確認するものなのですが、これに似たタンパク質が反応してしまう場合があります。

一例ではありますが、女性やリウマチ系の疾患をもっている人に出やすい傾向にあります。

 

とはいえ、本当にHIV陽性の場合もありますので、抗体検査で陽性が出た方には、RNA検査(HIV-NAT検査を受けていただきます。これは、体内にHIVがいるかどうかの検査になりますので、RNA検査で陰性であれば、HIVは陰性ということが明確になります。

 

HIV感染の心当たりがないのに、何かの手術前に行ったHIV検査で陽性が出てしまい、

「HIV専門の病院に行ってください」

と言われる方も珍しくありませんので、その場合は、まずRNA検査をしてみましょう。

▶HIV RNA検査について詳しくみる

 

 

7.HIV陽性になったらどうなる?

ここまで、HIVの感染率は低い、偽陽性の場合もあるとお話してきましたが、実際HIV陽性が確定した場合はどうなるのか、とても心配ですよね。

 

当院(パーソナルヘルスクリニック)の検査で陽性の判定が出た場合は、私が勤務する国際国立医療センターのACC(東京都新宿)、もしくは、ご自宅近くの拠点病院宛に紹介状を作成します。

 

その後の治療方法等についても具体的にお話させていただきますね。

治療を受ける前に、ご本人やパートナーの不安を少しでも緩和することが私の役割の一です。

 

HIVと聞くと、

・治癒しない(治らない)病気

・状況が悪くなって死に至る病気

と思っている方も多いようです。

しかし実際は、今の医療では「完全に体内のウイルスを消せない病気」ではありますが、糖尿病等のように「完全に治癒はしないけれど、適切な治療を受けていれば、生死に影響しない病気」です。

適切な治療とは、

「抗HIV薬というお薬を1日1錠薬を飲むこと」

です。

このお薬は副作用がほとんどないお薬です。現代の医学の進歩の賜物ですね。


HIVに感染し適切な治療を受けないと、免疫がどんどん下がって、エイズ発症となってしまいます。

エイズを発症しないためには、HIVのウイルス量が増えないように抑え込むことが必要です。抗HIV薬は、その役目を果たします。

 

一般に、日本におけるHIV陽性から治療までの流れは次のようになります。

1)医師が作成するHIV陽性の証明書類を受け取る

※拠点病院でのみ可能です

 

2)自治体に1)の書類を提出し、障がい者認定を受ける

HIV感染症は免疫不全の障害の一つのため、身体障がい者手帳の申請が可能です。

 

3)自立支援医療(更生医療)を受ける

身体障がい者認定を受けている方が、その障害を軽減したり悪化を防いだりするための治療費を助成する制度です。HIV感染症の場合、お薬代等を補助してもらうことができます。

※補助費用は収入等により異なります

 

4)3ヶ月ごとに処方してもらう

かかりつけの拠点病院にて必要な検査を受けて健康状態を確認し、一般には3ヶ月ごとにお薬を処方してもらうことになります。

※拠点病院は、全国に300か所以上ございます

 

 

8.HIVを予防するには?

HIVの予防方法としてもっとも簡単なのは、コンドームを着用して性行為をすることです。

コンドームを正しく使用すれば、HIVへの感染はほぼ100%防ぐことができると言われています。

 

しかし、先ほどお話したように、HIVへ感染するリスクが高いのは挿入される側の人であり、その人にとってコンドームは相手任せの予防方法となってしまいます。

 

そこで、自分自身をHIVから守る方法として、近年広まっているのがPrEP(プレップ)療法です。

PrEP療法は、リスク行為の前にお薬を内服することでHIVへの感染リスクを大幅に下げることができる方法で、世界では欧米を中心に40か国以上で承認されています。

性行為の相手が多い方、ゴムなしで性行為をすることがある方など、HIVへの感染リスクが高い方に推奨されます。

▶PrEP療法について詳しくみる

 

9.さいごに

 

HIVについて正しい知識を持たないまま、「死に至る病気」という漠然として誤ったイメージを持ち、必要以上に怖がっている方もいらっしゃいます。

HIVについて正しい知識を持ち、正しく恐れていきましょう。

そして、適切に予防するとともに、定期的に検査を受けるようにしましょう。

不安なことがあればいつでも相談に乗りますので、お気軽にご来院いただければと思います。

 

パーソナルヘルスクリニック院長 塩尻大輔

 

 

 

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