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投稿日:2022.04.01 カテゴリー: 相談室

ニキビ・肌荒れに悩むあなたへ―当院で扱うピルとアゼライン酸(軟膏)のすすめ―

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突然ですが、当てはまる項目はありますか?

・ ニキビ・大人ニキビがある
・ 生理前後に肌荒れが出る

一つでも気になることがあれば、当院で処方している【ピル+アゼライン酸(軟膏)】を試してみませんか?

「ピルは、避妊したい人が飲むものでしょ?」

と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、ピルには避妊効果はもちろんのこと、女性ホルモンのバランスを整えてくれる効能もあるのです。

マスク着用によってニキビや吹き出物が出てきたという方も増えています。
肌荒れは、摩擦等の刺激によりあっという間に悪化するので、即効性のあるニキビ治療薬 アゼライン酸がおすすめです。

今回は、当院で扱うニキビ・肌荒れの改善目的としてのピルの効果・副作用、またニキビ治療薬 アゼライン酸の併用方法についてご紹介します。

目次
生理前後に肌の調子が悪くなる原因
ニキビ治療薬としての【ピル】
ニキビ治療薬【アゼライン酸】
アゼラインの特徴
こんな方におすすめ
ピルをもらう方法
アゼライン酸をもらう方法
Q&A

生理前後に肌の調子が悪くなる原因

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「CMでやっている薬を試したり、皮膚科に行ってビタミンやニキビ肌に良いという石鹸を使ってみましたが、なかなか完全に治らなくて。」
という声も聞きます。「そのうち治る」と思っているうちに進行していくのもニキビの特徴です。

「中学校3年生くらいの時にできはじめて、それからずっとニキビ肌です。」
「いつも吹き出物ができる場所は同じ。生理前から現れて、治ったと思ったらまた出てきます。」
このような場合、ホルモンバランスの影響で肌荒れを起こしている可能性があります。

長期的にニキビでお悩みの方は、「私はニキビ肌だから。」と諦めていませんか?

そういうあなたには、ぜひ、ピルを試してもらいたいです。
ピルを飲むことでホルモンバランスが安定し、生理周期が整い、肌の調子もよくなるのです。

ニキビ治療薬としての【ピル】

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生理前後で悪化するニキビや肌荒れの原因として、女性ホルモンが影響しています。
排卵後から月経前までは、肌が脂っぽくなり、ニキビや吹き出物ができやすくなったり、肌荒れが起こりやすくなります。
生理前になると、卵胞ホルモンが減り、黄体ホルモンの方が多くなります。黄体ホルモンは、男性ホルモンと似た働きがあるため、皮脂分泌が増え、顔が脂っぽくなることでニキビができやすくなります。

さらに生理中は「エストロゲン」と呼ばれる女性ホルモンが減少します。
エストロゲンは保湿効果がありますが、これが減少することで肌が乾燥しやすくなることも、ニキビができやすくなる理由の一つです。

エステや皮膚科で完治が難しかったニキビも、ピルを使用することで、生理でのホルモン変動が安定させ、肌荒れやニキビの改善が期待できます。

またピルとあわせて、当院で処方しているアゼライン酸(軟膏)【クリニック限定販売品】もおすすめです。

ニキビ治療薬【アゼライン酸】

▼当院で処方している軟膏【アゼライン酸】
ニキビ・肌荒れの治療に、ピルとの併用をおすすめします。
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世界80カ国でニキビ用医薬品として承認され、約30年間皮膚科などで使用されています。日本では未承認のため、当院ではロート製薬のアゼライン酸高濃度配合クリーム「DRX AZA クリア」(クリニック限定販売品)を処方しています。

アゼライン酸はメラニンの生成(シミ)を抑える効果から、美白目的の塗り薬として開発が始まりましたが、その臨床試験中にニキビへの効果も認められたものです。

アゼラインの特徴

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アゼライン酸には、いくつもの美肌効果があります。

1.毛穴の詰まりを取り除く

皮膚のトラブルのはじまりとなる毛穴の詰まりを解消します。

2.皮脂の分泌を抑える

アクネ菌や細菌の栄養となる皮脂の分泌を抑えることで、ニキビを予防し悪化を防ぎます。

3.アクネ菌への抗菌作用

ニキビの原因となるアクネ菌を殺菌することで、赤ニキビを改善します。

4.抗酸化作用

酸化を抑制することで、炎症の悪化を抑えたり、皮脂の酸化を抑制し、ニキビの予防をするとともに、肌の再生をサポートします。

5.美白作用

メラニンの生成を抑えることで美白の作用もあります。
数年前にできたニキビ跡の色素沈着にも効果があります。

こんな方におすすめ!アゼライン酸

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妊娠中の方、妊娠希望の方、授乳中の方はピルを使用できませんが、このアゼライン酸であれば使用可能です。

皮膚への刺激が少ないため、スキンケア商品でかぶれ等のトラブル経験がある方でも安心してお使いいただけます。

ピルをもらう方法

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1)医師の問診と説明、診察、採血

※初回のみ

2)看護師から内服方法・ピルの説明

※初回のみ

3)処方

お会計にて、ピルをお渡しします。

2回以降は、診察なしで最大三ヶ月分のピル薬の処方が可能です。※診察費用も不要・受付でそのままお渡し可能です。

アゼライン酸をもらう方法

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1)受付または診察でお申し出ください

2)お会計

お会計にて、アゼライン酸をお渡しします。

※医師の診察は不要、初診の方でも受付で購入することができます。

Q&A アゼライン酸

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Q1.塗るとピリピリします。大丈夫でしょうか?

A.アゼライン酸入りのクリームを初めて皮膚へ塗ると、「ピリピリ感」「かゆみ」「熱感」を感じる方が多いですが、回数を重ねると減少していき、1〜2週間で治まります。
刺激が強く感じる場合、使用回数や使用量を減らすことで、お肌に慣らしながらその後も使用し続けることができます。

Q2.1本で何日ぐらい使えますか?

A.朝晩2回、1回パール粒大(直径1cm程度)の使用で1ヶ月が目安です。

Q&A ピル

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Q3.私はピルを飲めますか?

A.ピルを初めて服用される方は、副作用を心配される方もいらっしゃるかもしれません。
ピルは、初潮(はじめてくる生理のこと)を迎えた方で、ヘビースモーカーや、現在婦人科系トラブルのない方、心臓の病気がない方であれば、内服できます。

Q4.ピルで太ると聞いたのですが?

A.低用量ピルで太るというのも間違った情報で、医学的根拠はありません。
過去に保水作用があるホルモン量が多いピルが主流だった頃に言われていました。これは、ピルを服用すると体内に水分が溜まりやすくなり、むくみによって体重が増えてしまった事例です。しかし、低用量ピルではホルモン含有量も少ないため、むくみも起こりにくくなっています。

Q5.どんな副作用がありますか?

A.飲み始めた頃は、吐き気や頭痛、不正出血が起こることがありますが、マイナートラブル(妊娠初期に出る不快な症状のこと)のようなもので、3カ月程度内服を続ければ、自然におさまってきます。
重篤な副作用として血栓症があげられますが、1万人に1人の確率です。ヘビースモーカーや、心臓の病気など、血栓を起こす可能性のある持病がある方には注意が必要になりますので、問診の際におうかがいしております。

さいごに

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今回ご紹介しましたように、ピルは高い避妊効果以外にも、美容効果やPMSの治療等、様々な利点があります。これらにお悩みの場合は、ぜひピルの服用をご相談ください。

女性ホルモンバランスのトラブルによる生活や仕事のストレスを軽減し、あなたらしく活き活きと過ごせますように。

東京都文京区湯島
(JR山手・京浜東北線 御徒町)

性感染症専門 パーソナルヘルスクリニック

全国どこでも発送可能

国立国際医療研究センターのエイズ治療・研究開発センター(ACC)にて、HIV(エイズ)・性感染症の診療や研究活動に従事。HIVやPrEPをはじめ、性感染症・性病検査に関する科学的根拠に基づいた正しい知識と、患者様の心に寄り添った医療を提供します。

参考文献

▶日本産婦人科医会
▶日本産科婦人科学会
▶ロート製薬DRX®シリーズ