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細菌性膣炎(細菌性膣症)の原因?3つの行為と対処法
なかなか人には相談しにくい、陰部の悩み。
実は、多くの人が抱えている悩みです。
例えば、
「おりものが臭う」
「おりものの色が灰色・黄色い」
「膣の中がかゆい・痛い」
このような症状がある場合、細菌性膣炎(症)の可能性があります。
1.性病ではないけど、性行為が原因?
性病(STD/STI)は、セックスをはじめとする性行為などによって感染する病気のことです。
例えば、
「病原体をもっている相手から性行為でうつされた」
これは性病です。
しかしながら、性病ではないけれど、性行為がきっかけとなって症状が現れる病気もあります。「細菌性膣炎(症)」がその一つです。
例えば、「膣はむず痒く、ヒリヒリ痛い。おりものの量が多いし、ほかのことに集中できない」
このような辛い症状が出た時には、「性病かも?!」と心配になりますが、必ずしも性病であるとは限らず、細菌性膣炎(症)の可能性もあるということです。
通常、膣の中には乳酸菌(善玉菌)という菌が存在し、腟の中を酸性にして外部から雑菌(一般細菌ともいいます)の侵入を防いで膣を守ってくれていますが、膣内に雑菌が多く侵入した場合、膣内環境が乱れ、雑菌が繁殖して悪臭を放ちはじめるのです。
※膣の中に細菌が増えることを細菌性膣症といい、それらが炎症を起こしていることで、細菌性膣炎といいます。
そのため、性行為が未経験の場合でも、疲れやストレス、睡眠不足等で免疫力が低下すると細菌性膣炎(症)になる可能性があります。
つまり、女性であれば誰にでも起こる可能性のある病気なのです。
このような場合は、生活習慣を見直することで予防できることもありますが、性行為が原因となることもあります。
2.どんな性行為が細菌性膣炎の原因になるの?
行為1)汚い手で触られること
性行為で相手の方が陰部(膣内)に指を入れる行為がありますが、指先や爪が汚いことが細菌性膣炎(症)を引き起こす最大の原因です。
「デートから帰宅して、すぐに性行為が始まった」
「ドライブの途中で、車内で性行為をした」
これらは、よくあるシチュエーションですが、このように手にたくさん雑菌がついている状態で性行為をすると、膣内が雑菌だらけになります。
▼写真1:即日顕微鏡検査「細菌性膣炎(症)」
膣ぬぐい液を顕微鏡で見た状態。ピンク色と紫色の小さなつぶつぶが全て雑菌です。おりものが臭う、色がいつもと違う時は、このような状態になっていることが多いです。
行為2)唾液を潤滑剤の代わりに使うこと
口腔内には沢山のバイ菌がいます。挿入時に唾液を潤滑剤の代わりに使う方もいらっしゃいます。
またオーラルセックスの時に、お尻周りも一緒に舐める行為や指で肛門と膣に入れたり出したりする行為なども危険です。
口腔内の細菌や、肛門にいる腸内細菌などが膣の中に入って繁殖し、細菌性膣炎(症)を引き起こす確率が高くなるため、なるべくこういった行為は避けた方がよいです。
▼写真2:顕微鏡で見た「口腔内の状態」
咽頭ぬぐいを顕微鏡で見た状態。紫色の小さなつぶつぶが全て細菌です。
通常の口腔内は、このくらい細菌がいます。
行為3)陰部の洗いすぎ
風俗関係のお仕事をされている方や、性行為のパートナーが複数いる方は、性行為の回数が多く、その度に「膣内環境が乱れる」「雑菌が入る」と思い、「性行為の度に、膣の中を洗っています」という方もいます。
膣内には乳酸菌が膣の環境を整えて、雑菌が炎症を起こさないように守ってくれていますが、洗浄してしまうと大切な常在菌も一緒に流されてしまい、膣の中を守る菌がいなくなってしまいます。そうすると、少し雑菌が入るだけでおりものが臭ったり、色がおかしくなったり、量が増えたりするため、陰部の過度な洗浄は避けましょう。
3.細菌性膣炎を防ぐために
男性が性行為の直前に、歯磨きと手洗いをすることで、かなりの確率で細菌性膣炎を防ぐことができます。
例えば、
オーラルセックスをした場合、口の中に存在する多くの雑菌が膣に入ることになります。
指での行為も同様です。コンドームは男性の性器を覆っていますが、指はそのままですよね。シャワーを浴びた後でも、ドアノブや携帯等を触ることがありますので、手を洗わなければ膣の中に雑菌が入ります。
そのため、性行為前の歯磨きと手洗いをすることで、雑菌の数を減らすことができます。
4. 細菌性膣炎は性行痛の原因にも
「膣の中が痒くなるのはカンジダ」ということは良く知られていますが、細菌性膣炎では膣の中や外陰部が痛痒いような感覚があります。さらに膣内の炎症が強くなると、性行為の際にヒリヒリと痛みが増してきます。
同様に「クラミジア感染症」や「淋病」等でも性行痛が生じますが、これは膣の奥にある子宮頸部の炎症が主な原因で、奥に突かれた際に痛みが生じるものですが、細菌性膣炎では膣全体がヒリヒリと痛みます。外陰部も赤くかぶれたり、腫れたり、さらに悪化すると不正出血が起こったりしますので、性行痛や不正出血があればすぐに相談することをおすすめします。
5. 顕微鏡検査で即日検査(30分)、その場でお薬のお渡しが可能!
性病検査の多くは、検査から結果が出るまでに2-3日かかりますが、当院での細菌性膣炎(症)や膣カンジダ症の検査は、当日おりもの(膣ぬぐい)を採っていただき、それをすぐに顕微鏡検査で確認しますので、30分程度で結果が判明します。
顕微鏡検査の結果で医師が診断し、即日お薬をお渡しさせていただきますので、ほとんどの場合、2-3日後には改善されます。
6.細菌性膣炎の検査に陰部の診察は不要
細菌性膣炎やカンジダで受診される方で、
「こんなにすぐに治療できるなら、もっと早く受診すればよかった」
「陰部の診察があると思って、躊躇していました。」
という方がいらっしゃいます。
当院の診察では、ご本人の希望がない限り、陰部の診察は不要です。検査の際に必要なおりもの採取も、ご自身でしていただきます。(ご不安な方は、看護師が採取いたしますのでお申し出ください)
さいごに
細菌性膣炎の症状が続いたり悪化したりすると、日常生活にも支障がでてきて精神的にもつらいですよね。
即日検査・即日治療で改善されることがほとんどです。
一人で悩まずに、お気軽にご来院ください。
相談受付/予約24時間対応
「来院するのはちょっと抵抗が・・・」という方へ
郵送検査(来院不要)
性病検査キットをご自宅等のご指定の場所に郵送します。 ご自身で採取していただき、返送していただければ最短3日~5日でWebにて結果をご確認いただけます。
初診の患者様も来院せずに電話で診察し、必要な方には、お薬や検査キットをご自宅等のご指定の住所にお届けできるシステムです。
※予約制
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電話で相談する ➡03-5817-4415
「受診しようか迷っている」など、ご不明点やご不安なことがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。