当院では、国立国際医療研究センター（NCGM）等と共同で、エムポックスに対するワクチンを用いた臨床研究を実施しています。

エムポックスのワクチン（LC16）は、日本ではまだ一般には流通しておらず、当研究に参加することでしか接種することはできません。

エムポックスの予防普及および我が国の医療の発展のため、ご興味のある方はぜひ協力をお願いいたします。

 

 

１．研究概要

研究の詳細については、国立国際医療研究センター（NCGM）のホームページをご確認ください

▶ 研究の詳細について

 

 

本研究はエムポックスに対するワクチン（LC16）を用いて、エムポックスに対する有効性及び安全性等を確認することを目的としています。

本研究に参加することで、

・エムポックス感染の拡大を防止します。

・エムポックスから、ワクチンを打てない人を守ります。

・ワクチンの予防効果を調べ、一般接種に向けて進むことができます。

 

 

次のいずれかに該当する方は、研究に参加できます。

１．PrEP（HIV暴露前予防）の処方を受けている方

２．男性と性交渉のある男性（セクシャリティは問わず）で、次のいずれかに当てはまる方

・過去１年以内に梅毒・淋菌・クラミジアのどれかにかかった

・過去１年以内にグループセックスに参加した

・現在２名以上の性的パートナーがいる

 

 

2023年6月1日から2023年10月6日までを被験者登録期間とする予定です。

※すでに受け入れを開始しています（2023年7月現在）

 

 

（１）まずは研究説明の動画をご覧ください

 

（２）いずれかの会場で説明会に参加ください

パーソナルヘルスクリニック（上野）

・診療終了時間の30分前までにご来院ください。

※診療日時、アクセスの詳細はこちら

・予約なしでご来院いただいても結構です。

・諸費用2,000円（税込）がかかります。

ご来院の予約や、ご不明点のお問合せは当院公式LINEからお願いいたします。

 

国立国際医療研究センター（新宿）

・当院からの証明書の発行が事前に必要です。

・研究参加のためだけに受診する場合には、初診料に相当する2,880円（税抜）がかかります。

・詳細・ご予約はこちら（NCGMページ）

 

（３）ワクチン接種

・国立国際医療研究センター（新宿）で接種します。

・接種日は、AIにより【前期】と【後期】のいずれかが選定されます。

※下記は当院で説明会を受けた場合のスケジュールです。

 

 

（３）アンケート回答

・WEBアンケートにて健康状況等をご回答いただきます。

・アンケートは3回程度実施予定です。

 

 

２．Q&A

よくある質問について回答します。

その他詳細は国立国際医療研究センターホームページに記載がありますのでご確認ください。

また研究の詳細についてのご質問も当院ではお答えできかねますので、国立国際医療研究センターまでお問合せください。

 

（１）エムポックス（Mpox／サル痘）とはどんな病気ですか？

エムポックスウイルスに感染することで発症する病気で、主な症状として発熱、頭痛、リンパ節腫脹（顎下、頸部、鼠径部）、発疹（顔面や四肢）などがあります。多くの場合、２-４週間すると自然軽快するものの、患者の健康状態や合併症などにより重症化することもあります。

国内で利用可能な薬事承認された治療薬はなく（2023年7月現在）、治療は対症療法が中心となります。

感染した人や動物の体液・血液との接触（性的接触を含む）や、感染者との対面での飛沫への長時間の曝露、患者が使用した寝具等との接触等により感染する可能性があります。

国内では、2022年７月25日に、国内１例目の患者が報告され、2023年以降、患者の発生が増加しており、193例の症例が確認されています（2023年７月21日時点）。

（厚生労働省HPより）

 

（２）使用するワクチンは安全ですか？

使用するワクチン（LC16）は、安全性や有効性が国によって確認されており、薬事承認されています。

もともと日本で開発されたワクチンで、1980年に天然痘に対して薬事承認されました。その後、2022年8月には、エムポックスに対する効果が確認され、予防適応が追加承認されています。

 

（３）研究参加による報酬又は費用負担はありますか？

研究参加者に対する報酬等の支払いはありません。

ワクチンは厚生労働省から無償提供されるため、ワクチンに対する費用は不要ですが、別途次の費用が掛かります。

※併せて別の診療を受ける場合など、費用は変わることがあります。

【パーソナルヘルスクリニックで説明会に参加する場合】

説明会諸費用2,000円（税込）、接種時諸費用3,100円（税込）

【国立国際医療研究センターで説明会に参加する場合】

2,880円（税抜。研究参加のためだけに受診する場合）、接種時諸費用3,100円（税込）

 

（４）ワクチンの接種日時は研究参加者の都合で選べますか？

ワクチン接種が前期日程か後期日程になるかは、AIにより無作為に決まるため選ぶことはできません。

また接種日は、提示された2日間のうちから選択していただきます（できるだけ直近の接種日を選んでいただくようにお願いしています）。受診時間は、午前と午後の空いている診療枠から選択して、ご自身で予約を取っていただきます。

 

（５）他院でHIVの治療を受けています。研究に参加できますか？

他院でHIVの治療を受けている方も、次の条件を満たす場合は参加できます。

・6ヶ月以内のCD４が200μL以上であること

※当院では検査を実施しないため、かかりつけなどで検査結果の分かるものをもらい、持参してください。

 

 

３．お問合せ

・研究全般に関するお問い合わせは当院ではお答えできかねますので、国際医療研究センター（NCGM）までご確認ください。

・当院で実施する説明会や費用に関することは、公式LINE、お電話、メールでお問い合わせください。

 

電話：03-5817-4415

メール：お問合せフォーム

 

 

【参考文献】

▶国立国際医療研究センター（NCGM）エムポックスに対する暴露前予防研究

▶厚生労働省　エムポックスについて

▶国立感染症研究所（NIID）エムポックスに対するワクチン

 

▲性行為後からHIV予防（PEP薬）